効率的で、徐々に行う均一な予熱

GEA SaniX 濃縮原料ヒーター

GEA SaniX 濃縮原料ヒーターは、噴霧乾燥機に入る前に濃縮ミルクを適切な温度に確実に加熱します。

高品質の噴霧乾燥乳製品粉末は、熱を利用して牛乳やその他の液体原料から水分を除去する複雑なプロセスを経て製造されます。特に牛乳はデリケートな製品であるため、主要な栄養価を維持したまま、見た目も味を素晴らしく、水で簡単に戻せる最終製品を製造するには、製造工程全体のさまざまな段階で適切な温度に正確に管理することが重要です。それは、噴霧乾燥機に入る濃縮ミルクを希望の温度まで徐々に、かつ均一に予熱するを意味します。

GEA では、噴霧乾燥乳製品の温度管理の重要性を十分に理解しており、GEA 乳製品噴霧乾燥機システムに標準装備されている SaniX 濃縮ヒーターを独自に供給しています。SaniX は牛乳から大部分の水分を除去する蒸発器と、最終製品の粉末を生成する噴霧乾燥機の間に配置され、濃縮ミルクを効率的かつ穏やか、均一に適切な温度まで加熱し、噴霧乾燥機が最適な効率および能力で動作できるようにします。濃縮ミルクを正確に制御された温度に保つことで、主要な乳成分を完全な状態に維持し、水に溶かしたときにスムーズに分散する噴霧乾燥粉乳も期待できることを意味します。

また、当社の再設計されたSaniXのサニタリ仕様の技術は、関連する欧州衛生工学・設計グループ(EHEDG)ガイドラインに準拠しており、USDA/3 A認証はリクエストに応じて利用できます。

優れた粉末の品質と機能を達成

液体ミルクを噴霧乾燥粉末に変換するには、ほぼすべての水を除去する必要があります。最終製品の全体的な品質、栄養価、官能特性の一部は、牛乳やその他の原材料の品質に依存します。製造の各段階で温度などの主要なプロセスパラメータを最適化すると、粉末流量および粒度、分散性および安定性などの物理的および機能的特性にも大きく影響します。供給温度のわずかなずれや、噴霧乾燥前の濃縮ミルクの加熱が均一であるかどうかが、最終製品の特性や品質に影響を与える可能性があります。

製造業者として競争力を維持するため、使用している機器、レシピ、プロセスが、望ましい特性と機能性を備えた粉乳を衛生的、効率的、かつ再現可能な形で生産できるという確信が必要でしょう。そのため、何十年もの間、世界で活躍する噴霧乾燥乳製品や粉末食品の生産者は、GEA を信頼し、さまざまな製品に最適なソリューションを構成し、最適化、導入してきました。

GEAの専門家は、噴霧乾燥乳製品と食品粉末の製造のあらゆる側面に関して、世界的に認められた経験とノウハウを持っています。当社は、牛乳の受け入れ、標準化、ろ過、熱処理から、蒸発、噴霧乾燥、粉末の取り扱いと梱包に至るまで、プロセスのあらゆる段階にわたるコンポーネント、機器、およびライン全体の立案、設計、および供給を担っています。

噴霧乾燥前に徐々に均一に加熱

濃縮ミルクを噴霧乾燥前に適切な温度に加熱することは、製造工程全体の中でも重要です。 GEA は、噴霧乾燥機システムにSaniX テクノロジーを標準装備し、噴霧乾燥機に入る濃縮ミルクが一滴残らず正確に希望の温度になるようにします。これは、主要な乳タンパク質および他の成分が分解しないこと、分散性(消費者は粉乳を水で戻せることを期待する)などの最終製品の特性を確保するために非常に重要です。

蒸気を使用して原料を加熱する他の加熱システムとは対照的に、SaniXの技術は熱媒体として熱湯を使用するため、濃縮ミルクに優しいだけでなく、ランニングコストが安くなります。これにより、主要な乳成分は損傷せず、他の化学的および物理的特性にも影響を与えません。

熱交換係数が非常に高く、螺線形の設計をしており、2つの加熱媒体チャネルが使用されているため、ミルクが熱交換ユニットを通過するときに均一に加熱されます。 乱流と高い熱伝達率を組み合わせることで、液体がSaniXユニットを通過するときに適切な温度に均一、かつ正確に加熱されます。牛乳の温度を測定すると、SaniX システムの任意の点または断面で全く同じになり、加熱されすぎている部分や、加熱が足りない部分はありません。そして、牛乳が噴霧乾燥機に移るときは、一滴残らずこのあらかじめ定義された温度に保たれます。

原料が噴霧乾燥に適した温度の場合、噴霧乾燥機は最適な能力で動作し、加熱コストが削減されます。

規制に準拠、サードパーティの機器に対応

当社の再設計された SaniX テクノロジーは規制に完全に準拠しており、粉乳や粉末食品の製品やレシピに幅広く使用できます。それぞれのお客様のプロセス、製品、噴霧乾燥機のセットアップに合わせて熱交換器システムを構成します。  また、すべての乳製品粉末製造業者にGEA噴霧乾燥機を購入してもらいたいと考えていますので、サードパーティの噴霧乾燥機で動作するようにSaniXシステムを構成することもできます。

SaniXを使用して濃縮ミルクを加熱する利点のほんの一部を紹介します。

  • 非常に高い熱交換係数により、原料を徐々に、かつ均一に加熱 
  • 加熱媒体として水を使用するため、加熱コストとエネルギー使用量を削減可能 
  • EHEDGガイドラインを満たすように設計されており、ご要望に応じてUSDA / 3A 認証取得が可能
  • 効率的で均一な予熱プロセスにより、噴霧乾燥プロセス全体の効率と再現性が向上 
  • 温度制御が最適化され、細かく調整されているため、再現可能な特性を示す最終粉末が得られる 
  • 精密かつ正確な予熱のため変性のリスクが低く、優れた分散性を示す噴霧乾燥粉乳の最終製品が得られる 
  • 汎用性が高い技術であるため、様々なレシピや製品タイプに使用したり、GEAおよびサードパーティの噴霧乾燥システムと併用可能

GEA インサイト

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