具体的な排ガス規制のプロセス

EP 吸収装置

カスタマイズ可能な流動接触分解(FCC)装置用ガス浄化装置。電気集塵機を使用し、資本支出(CAPEC)/ 営業費(OPEX)を抑えた空気浄化ソリューションです。

精製所業界における GEA の最も重要な排ガス規制対策の1つは、FCC 装置のガス浄化であり、そのために電気集塵機吸収装置(EP 吸収装置)を製造しています。

電気集塵機と湿式ガススクラバーは、FCC 排ガスから硫酸ミストや微粒子などの汚染物質を除去するために広く使用されています。

EP 吸収装置では SOx 制御に関するいくつかの制限を解除することができ、通常は FCC 装置の下流にて、排ガスがスタックから大気中に放出される前に設置されます。

EP 吸収装置は、吸収と電気集塵の2つのプロセスを組み合わせたものです。

排ガスはまず湿式スクラバーに流れ込み、そこでガス冷却と SO2 吸収が行われたあとで電気集塵機に送られ、静電気力によってプロセスガスから粒子状物質とサブミクロン径の SO3 ミストが除去されます。 

EP 吸収装置は最高600℃の入口ガス温度に耐え得るよう設計できるようになっています。

湿式スクラバー(吸収装置)、湿式電気集塵機、スタックの3つの要素をコンパクトに配置できるというのが EP 吸収装置の利点です。

EP 吸収装置の主な特長:

  • 排出量が従来の SO2 スクラバーよりも少ない 
  • 圧力損失が少ないため追加のブースターファンが不要で省エネ
  • 運転圧力を増加させるためのボイラー補強不要
  • 褐色化後の SO3 噴煙なし
  • 運転中にスクラバーノズルの保守・交換が簡単
  • 長時間運転に対応する高耐久性の放出電極
  • 冗長な高品質 T/R セットとコントローラ

作動原理

EP 吸収装置の作動原理
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EP 吸収装置は垂直の設計となっており、ガス入口部は上部か下部に、ガス分配装置は電界の前方に設置されています。汚染された空気は粒子制御プロセスで吸収装置に入る位置に応じて、上か下に流れるようになっています。チューリング杖 (Turing cane) と多孔板は、EP 吸収装置内部にガス流を均一に分配します。

まず排ガスが湿式スクラバーに流れ込み、静電気力によって硫酸が凝縮され、回収されます。 

単管を有する集塵機設計の場合、単管は上部管板から懸架され、O リングによって密閉されます。下部管の端部は無制限の拡張を可能にするグリッドに嵌合されます。

2台の集塵機を直列に設置する場合、通常、ガスは第1段階を底部から上部に通過し、第 2 段階では上部から底部に通過します。排ガスは各垂直軸に懸架された放出電極を有する集塵機管を通って転送されます。高電圧を印加することによって、エアロゾルと粉塵粒子を帯電させる電界が生成され、帯電された粉塵粒子は次いで収集管に移動します。

ガスと接触するすべての部分は、コーティングが施された鉛、ライニングが施されたプラスチックまたはゴムのいずれかで保護されます。構成材料は、プラントが受ける応力と温度に対応するように選択されます。

収集面は、長さ最大 6m の円形管によって形成されます。選択可能な材料はポリプロピレン (PP) またはポリ塩化ビニル (PVC) のいずれかです。いずれの材料も表面に特殊処理を施し、連続液膜を形成することができます。

また、独自の調整機構により電極をしっかりと固定し、性能を維持したまま設置やメンテナンスの時間を短縮できるよう設計されています。電界強度は火花を最小限に抑える高いレベルで一貫して維持され、最高の効率をもたらします。 

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