次世代のアジアのための正しい処方
03 Jun 2015
特に食品産業において、世界の消費者からの特定の製品特性に対する高い要求の結果として、即席全脂粉乳から高級食品の材料まで、広範囲に渡る乾燥乳製品の開発が行われています。
乳児用ミルク部門は急速に成長しており、アジアのような新興成長市場の発展に伴い、その傾向は継続する見込みです。増幅する要求を満たす生産設備に対する需要は、かつてないほど強まっています。
人口増加と牛乳の増産
市場の発展は、国の経済成長だけでなく、都市化、1 人当たりの所得の上昇、働く女性の増加といった要素とも密接につながっています。また、アジアの国々だけでなく、アフリカや中東における中間層の発展及び拡大も、成長の主要な原動力の 1 つです。アジアでの乳児用粉ミルクに対する増幅する要求は、米国、欧州、ニュージーランドなどの主要な乳製品生産地域によって満たされています。それらの国では、国内需要に変化がなくてもミルク生産は増大しており、超過分の牛乳は粉ミルクにされ、世界中 (主にアジア) で販売されています。
アジアの人口は、裕福な中間層が増えながら、全般的に急速に増加しています。牛乳生産国が余った粉ミルクを非生産国に積極的に販売することにより、アジアの国々の多くの人々にとって、かつて品薄かつ高値のため購入できなかった製品が、現在はより多くの人々にとって物理的かつ経済的に手が届くようになっています。
「目の前で、都市化の進行や人口の増大といった数々の課題が発生しています。働く女性が増え、高いレベルの収入を得ている結果として、今や自分の子供たちに与える栄養補助食品への購買力を持ちました。これにより、子供たちの必要栄養量を満たす高品質の栄養調整乳に対する需要が生まれています」(GEA シンガポールの事業部長 Claus Siegaard 氏)
主要な牛乳生産国からの乳製品輸入と並行して、アジア圏では新しい産業も発展中です。20 年前、ベトナムには酪農産業が実質的に存在しませんでした。しかし、その後 20 年の間ミルク生産は毎年約 20 % のペースで成長してきました。このように国内で酪農産業が成長したことから、酪農業、酪農工場、販売業、輸送業 (全国的な流通網を使用) において大きな雇用が生まれました。この国家産業は、全国的にも地域的にも、社会的レベルで大きな影響をもたらしました。
新しい産業による利益の連鎖反応
ベトナムでは現在、成功した大規模農場を支援しています (乳牛は豪州 / ニュージーランド / 米国から輸入)。また、ベトナムの牛乳加工産業では、家内制畜産 (乳牛 5～50 頭) の促進と支援を行っています。獣医業、飼料供給業、畜産訓練業などの関連業務を立ち上げ、地元小売店や地元運転手が含まれる主要な流通システムを利用して、ミルク生産の振興や最適化を行う会社もいくつかあります。国内産と外国産の牛乳が手に入ること、及び成分調整製品をより多くの人々に提供できることも、消費量の増大の原動力です。ベトナムでは、現在、両親の世代だった 1990 年に消費された 30 倍の牛乳を消費しています。
人口動態の変化による市場成長の加速
中国は、栄養調整乳産業の主要市場であり原動力となるもう一つの地域です。中国では、地方から都会へ移住する人々の増加に伴う大規模な人口移動、働く女性の増加 (アジア圏の他の国でも発生)、給与の上昇に伴う可処分所得の増加が発生しています。これらの人口動態の変化はすべて、工場生産の乳児用食品に対する需要の増加につながっています。
中国の産業及び社会の発展、そして多かれ少なかれ地域の地政学的状況は、生産業者による新しい工場の建設と生産量の増大を進めています。GEA のような企業がこのトレンドに従い、進行中の発展に対して迅速に対処することは明らかに重要です。それを実現するには、中国の法規を理解し、事の実施可否を知り、現地企業と流暢に交渉できる代理店と人員を配備する必要があります。
「新しく高度な生産プラントは必要不可欠になっています。そのため、GEA では、これらのニーズに応えるため、一括請負プラントプロジェクトからそれぞれの機器まで、最先端技術の最新鋭設備で提供するという重責を引き受けました」(GEA シンガポールの事業部長 Claus Siegaard 氏)
責任を引き受ける
最終的に、成長率の高いこれらの地域には、子供の必要栄養量を満たす為に、短い市場投入期間と高い生産効率を実現し、高品質の栄養調整乳の高度な基準を満たす、最新で進歩した高効率の生産プラントを必要とします。
「それで、GEA はどこに適合するのか。当社は、噴霧乾燥プラントなどの、粉ミルクの経済性を改善する世界レベルの技術プロバイダです。また、輸入した粉ミルクに再加水し、現地で消費する牛乳に戻したり、アイスクリーム、ヨーグルト、乳児用粉ミルクなどを作る濃縮牛乳にしたりする機器も提供しています。もちろん、乾燥粉ミルクは輸送費もはるかに安く、別の商業的利便性をもたらします。当社の事業動機 (と、おそらく役割) は、供給者と最終ユーザの両方の便益のために、その牛乳を加工する最善手法を開発し続けることです」Eric Bryars 氏 (GEA シンガポール社長)。
これにより、栄養調整乳の生産業者と、生産技術、プラント、及び機器の供給者には、大きな責任が負わせられます。GEA、及び他の加工業者及び原材料供給者はその責任を負い、当社のプラント及び機器に最新の技術を提供し、牛乳及び原材料の受け入れから標準化、蒸発、噴霧乾燥、紛体処理、包装までのあらゆる製造局面で完全に検証された技術を提供することを約束する必要が あります。 最終的な目標は、安全で費用対効果が良く、衛生的で環境的持続性を保持した生産を保証することです。この誓約は、GEAが「Engineering for a Better World」を提供する、と実際に断言出来ることを意味しています。
予備品から一括請負プラントまで
