ConsiGma™ による連続製造

錠剤の連続製造

CM (Continuous Manufacturing: 連続製造) を調査し、その製剤開発プロセスを合理化して加速するため、Vertex Pharmaceuticals, Inc. は既存の技術を向上させ、メインおよびバックアップの CM プロセスを実装しようと GEA と提携しました。

統合処理

CM (Continuous Manufacturing: 連続製造) を調査し、その製剤開発プロセスを合理化して加速するため、Vertex Pharmaceuticals, Inc. は既存の技術を向上させ、メインおよびバックアップの CM プロセスを実装しようと GEA Pharma Systems と提携しました。最初は、個々の半連続的なユニット運転 (2 連スクリュー式湿式造粒機) を使用し、製剤設計は「不連続」モードで開発・実施していました。その後、臨床バッチ製造の規模を拡大するため、試作機の ConsiGmaTM-25 ユニットを購入しました。また、複数の製剤を 1 つの完全連続モードで製造するため、複数製品用 DLR (Development and Launch Rig: 開発・発売装置) も設置しました。これにより、各添加剤のブレンドから始まってフィルムコート錠が得られ、PAT (Process Analytical Technology: プロセス分析技術) によりリアルタイムリリースを実現できます。

DLR の設置時は、一連の別々の処理ステップを 1 つの完全な連続プロセスに統合し、複数の製品に使用できるように製品処理の順応性を保証しつつ、連続的な湿式造粒、流動床の乾燥、および錠剤圧縮を実現する必要がありました。また、初期ブレンドと最終的な錠剤のフィルムコート処理も実施しながら、湿式造粒の代替手段として乾式造粒および直接圧縮をサポートするオプションも設ける必要がありました。本装置は、プロセス中間生成物および最終製品の監視・特徴付けを行うために複数の PAT ポイントを採用し、リアルタイムリリースのためにも装備されています。本ソフトウェア開発の範囲 (プロセス制御および PAT フィードバック制御ループの両方を実行する) だけでも、非常に複雑でした。

本プロセスの開始時は、API と添加剤をブレンドし、減量フィーダを使用して連続インラインブレンダへの投薬が実施されます。初期ブレンドの後、本マシンはブレンド剤の流出先として、2 連ネジの湿式造粒機 (湿式造粒)、圧縮造粒機 (乾式造粒)、または第 2 インラインブレンダへの直接流出 (直接圧縮) を設定することができます。湿式造粒の場合、粒はセグメント化された流動床乾燥機内で乾燥された後、ミルに搬送されます。乾式造粒の場合は、造粒の直後に製粉が実施されます。

その後、第 2 インラインブレンダ内で最終ブレンドが実施された後、パンチ ‐ フェイス潤滑システムが装備されている Courtoy MODULTM P プレスにより圧縮が実行されます。これにより、錠剤のピッキングや付着などの問題を緩和しつつ、「付着する」API を備えた薬物高含量錠剤の製造が容易になります。錠剤コアは、2 つのセミバッチ式パンフィルムコーティング装置の一方でコーティングされます。

DLR では、PAT システムを 10 個使用し、NIR、Raman、および光の散乱を利用して粒子のサイズを測定し、各ユニットの動作を監視しています。品質は各ユニットの動作後に保証され、最終的に該当プロセスは RTRt (Real Time Release testing: リアルタイムリリーステスト) に対して有効化されます。    

高度な薬剤開発

CM は QbD の開発および高品質な薬剤の製造に最適であり、開発スケジュールが短縮されるので、最終的に患者の役に立ちます。CM は、さらに小規模で、運用的にもっと効率的かつ環境に優しい製造プラントになり、必要な高スキルの労働力は少なくなります。これにより製造が米国に戻るので、より魅力的かつ経済的に実現可能な選択肢になります。広範囲に渡って PAT を採用すれば、RTR による効率が向上し、サイクル時間が大幅に短縮されるので、在庫が減り、市場の需要にもっと柔軟に対処できるようになります。また、リアルタイムの監視と制御により、製品の失敗および廃棄の発生確率も減ります。

従来のバッチプロセスから連続プロセスへの遷移に関連するコストは、開発中、API の節約によって相殺することができます。含有薬物の多い製品、販売量の多い製品、または高価な API が含まれる製品の場合は、特にそうです。開発中の製品に CM を使用すると、この遷移期間中に受けるリスクが高くなる場合があります。それは、製造技術が新しく、規制の枠組みがさらに細かく定義されるためです。ただし、この遷移期間をうまく切り抜けて、該当技術が確立されると、連続プロセスの開発リスクが低減されます。というのも、スケールアップのリスクを回避できるため、比較的早い開発フェーズでプロセスの理解を大幅に進めることができるからです。そのため、CM は高品質製品の QbD 開発および製造だけでなく、開発スケジュールが短縮された画期的な治療方法 (極論すると、生命を救う医薬品を、必要な患者に一刻も早く届けることになる) にも最適です。

ConsiGma 1

市場投入までの期間に対する期待

CM のメリット

本調査では、連続製造を使用すると、工業規模の機械装置で最小限の API を使用し、開発段階の早期に製剤設計を仕上げることが可能なことを示します。また、利用可能な API が増えると、プロセス用にデータが豊富な設計空間を確立することができます。CM の利用により、高品質の市販材料をタイムリーに供給し、迅速な臨床開発や画期的な治療方法の出願をサポートすることができます。
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