噴霧乾燥ワクチン

医薬品市場 API

医薬品噴霧乾燥技術

GEA と CBL (Cambridge Biostability Limited) は噴霧乾燥を用いてワクチンを安定化させる画期的な方法を開発しました。

バイオアベイラビリティの向上

CBL の首席科学顧問である Bruce Roser 博士は、「凍結乾燥とは異なり、噴霧乾燥は生命に関わる薬品の可用性を向上します。従来、ワクチンはバッチプロセスで作られ、製造と凍結乾燥に 3 日間かかります。噴霧乾燥は数秒で行われ、十分な品質が得られるまで継続して実行できます」と説明しています。

経口薬品は錠剤またはカプセルの形状で提供できるため温度劣化による影響を受けません。注射物質の場合は冷却しておく必要があります。GEA の支援のもと、CBL は薬物送達を根本的に変え、コールドチェーンの必要性を無くし、年間推定 2 ~ 3 億ドルを節約する、世界中の弱い立場にある人々に有効なワクチンを行き届けるプロセスを先駆けて開発しています。

このプロセスでは、活性成分を水溶性のガラス状物質と混合した後に乾燥し、直径 3 ~ 20 µm の高度に研磨された固体または中空グラス球に成形します。この球体は希望の溶解度と放出率に調整できます。安定した API が含まれる球体は、粉末が浮遊または沈殿しないよう粉末の密度と一致する医学的に承認されたフッ化炭素、ハイドロフルオロエーテルまたは低密度の代謝性油などの不活性無水シロップに懸濁されます。得られた懸濁液は有効性を失わずに周囲温度で貯蔵と運搬が可能なすぐに注入できる熱安定性液体です。

この方法で運搬された薬品はすぐに注入することができ、再調整の必要がありません。体液がガラス球を自然に溶解して活性成分を放出するため、汚染リスクと防腐剤の必要性を排除します。ワクチンそのものは懸濁液中で不活性なので、同時にワクチンを注入し混合することで送達がより速く簡単に行えます。

物質と方法

試作期間中に、cGMP (Current Good Manufacturing Practices: 現行医薬品適正製造基準) 条件下で 10,000 回分のバッチを生産できる GEA AsepticSD™ のサイズ ASD -1 噴霧乾燥器を使用した噴霧乾燥により、無菌状態で球体が生産されました。

Nozzle atomizer

将来のビジョン

「すべてのワクチンが噴霧乾燥されればワクチン不足の問題が解消され、需要と生産をより厳密に結び付けることができます」
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